「べっぴんさん」ありがとう。

朝ドラ「べっぴんさん」を見ていますか?我が家はBSの放送時間に朝食をとりながら見ています。今、ドラマは子供服の店「キアリス」が大手デパートに出店することが決まり、多忙を極めている状況。若いキャストたちがキラキラと輝いていて毎日たのしみです。今日は、その中でとても印象に残る台詞がありました。りょうこちゃん(ももくろの百田さん)の息子龍ちゃんは普通より手のかかる子、という設定です。保育園に預ければ断られてしまう、仕事場に連れてくればいたずらをして。母親であるりょうこちゃんは困り果ててしまうのです。

「リアル」

私たちの毎日にもこんなことたくさんありますよね。龍ちゃんの問題行動をどうにかしたい…という気持ちには「この子を良くしたい」という気持ちと、「人の目が気になる」という気持ちの両方があります。人間ならば誰しも自分がかわいい。「親としてちゃんと躾をしています」「人の迷惑にならないように、私はきちんと伝えているのにこの子には伝わらないんです!」目には見えない世の中というモンスターにむかってりょうこちゃんが叫んでいるようで、見ていて心が痛くなりました。どんなお母さんにも一度はそんな気持ちになったこと、あるのでは?私はあります。ドラマではそんな妻をみかねてご主人がすみれちゃんの家を相談に訪れます。すると乳母のきよさんが素敵なひとことを言ってくれるのです。

 

「手のかかる子はいます。その分、手をかけてあげればいい。だれか一人で見ようとするから大変なんです。みんなで手をかけてあげればいい。」と。 

連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)

連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)

 

 翌日、龍ちゃんを店に連れてきたりょうこちゃんにすみれたちはりょうこちゃんのつらい気持ちに寄り添うことのできなかった自分たちのことを謝罪し、お店の皆で龍ちゃんに声をかけながら仕事をしていく様子が映し出されます。

「人に迷惑をかけてはならない」ということは正しい。でも、この正しさを振り回すことでどれだけ世の中が苦しくなっているかなぁと考えてしまいます。子どもは原石。荒削りで、凸も凹も見えやすい。だからこそ足りないことや間違っていることは、まわりの大人が教えてあげる。我が子は可愛い。それと同時にやわらかい感性で近くの子にも声をかけあう気持ちを意識すれば、お互いが気持ちよく子育てできるのになぁ。朝の15分間でいろいろなことを教えられました。「べっぴんさん」ありがとう。