勇気が湧いてくる言葉

わたしの出産は、その準備をしている買い物中、破水からはじまりました。そのまま夫の車で病院へ直行。人生、初の車椅子に乗り、あれよあれよと言う間にベットに横になり…。夫は「まだまだ生まれないそうだから家に帰って荷物を取ってくるよ」と言い残し帰ってしまうし。なんだか急展開にとても心細かったことをおぼえています。大学病院でしたので出産を控えた妊婦さんが10人以上スタンバイしているような部屋で聞こえてくるのは苦しそうな声と、胎児の心音。そんな中、ひとりの助産師さんがわたしのベットの前に立ちました。人生の大仕事を控えた妊婦さんの人柄を知った上でお産をサポートするためだったと記憶しています。どこの病院でもあるのでしょうか?苦しそうな人ならばこのタイミングではムリ!と思ったかもしれませんが、私の場合破水したもののあとはなんの兆候もなかったのでむしろ話し相手ができて助かりました。いろいろな質問を受けた後に「人生でここぞという時に、腹をくくることができるタイプですか?」と聞かれたのです。それまで、あわあわしていた気持ちがその一言です~っと落ち着いて「そうだ!わたしって、腹をくくることができるんだった。」と今の状況を受け入れることができたのです。その助産師さんとの会話がなければ全く違うお産になっていたと思います。大袈裟でなくわたしが人生の岐路に立った時の指針になっている言葉です。「あなたは人生でここぞという時に、腹をくくることができるタイプですか?」わたしにとってものすごく勇気が湧いてくる言葉です。